マイカー通勤手当に関する改正
通勤手当の非課税
給与とともに支給する通勤手当については、非課税規定が設けられており、電車やバスなどの公共交通機関かマイカー通勤かによって、非課税限度額が決められています。

(1)公共交通機関
通勤手当のうち、公共交通機関の定期代は、1ヶ月当り15万円までが非課税となります。この非課税限度額は、最も経済的かつ合理的な経路で通勤した場合に適用されます。特急や新幹線も合理的と認められればこの限度額に含まれますが、グリーン車料金は対象外です。
(2)マイカー通勤
マイカー通勤の場合は、自宅から職場までの片道の通勤距離によって、非課税限度額が決められています。
「2km未満は全額課税」「2km以上~10km未満は4,200円までは非課税」など、距離が増えるごとに非課税の枠が広がっていきます。
「2km以上~10km未満は4,200円までは非課税」とありますが、例えば片道5kmの社員に5,000円の通勤手当を支給した場合には、非課税枠を超えている800円分は給与とみなされ所得税が計算されます。
(3)マイカー通勤手当の非課税額の引き上げ
このマイカー通勤手当の非課税額について、2025年11月20日に改正法が施行されました。(片道10km以上の区分の非課税枠が広がっています。)給与ソフトによっては、改正対応のバージョンアップが即時対応していないものもあり、対象となる社員の給与計算は確認が必要です。この機会に、再度、通勤距離を確認してみるのが良いかも知れません。
マイカー通勤手当の非課税限度額
| 片道の通勤距離 | 改正前 | 改正後 |
|---|---|---|
| 2km未満 | (全額課税) | (全額課税) |
| 2km以上10km未満 | 4,200円 | 4,200円 |
| 10km以上15km未満 | 7,100円 | 7,300円 |
| 15km以上25km未満 | 12,900円 | 13,500円 |
| 25km以上35km未満 | 18,700円 | 19,700円 |
| 35km以上45km未満 | 24,400円 | 25,900円 |
| 45km以上55km未満 | 28,000円 | 32,300円 |
| 55km以上 | 31,600円 | 38,700円 |
インボイス8割特例、来年9月まで
2023年10月から始まったインボイス制度、3年間の経過措置(8割特例)が施行されています。この経過措置は、インボイスを取っていない事業者からの仕入れについて、本来仕入控除できない消費税のうち8割(8%分)は控除できるというものでした。この8割特例が来年の9月で終了し、2026年10月からは5割特例になります。これにより、これまでは2%分の負担で済んでいたものが、5%負担となり、これまでの2倍以上の影響が出てきます。インボイス未取得の個人事業者等から仕入れを行っている会社は、仕入れ先と交渉するなど対応を考える必要があります。
ただ、この経過措置については、2026年度の税制改正案において、5年かけて7割・5割・3割と更に段階を踏んで縮減させる案が出ていますので、今後の動向に注目していきたいところです。
